日本のお箸は日本の美を具現化したものであり、日本人とって、美しく使いやすいものです。
日本のお箸の形状が中国や韓国と違うのは、匙を使わず、お箸だけで食事をするという日本独自の作法が作り上げた形だからです。
日本人が、いくら欧米化してもお箸を手放さないのは、日本人の遺伝子の中にお箸を持つという行為と精神がすり込まれているからではないでしょうか。 お箸の中には、日本人が伝えてきた魂や精神の心が宿っていると考えています。
私たち日本人が、日本のお箸が機能も美しさも、完成されたすばらしいものと考えているように、 中国の人にとっては中国のお箸が、韓国の人にとっては韓国お箸が、他国のものより美しく使いやすいと考えています。
各国のお箸は形も素材も違いますが、それぞれの国の美意識で作られた、それぞれの国の文化を具現化したものと言えます。 長い歴史の中で守り、伝えられてきた各国のお箸文化は、似ているようで全く異なる、アジアの文化そのものなのです。